wired raven

文字通りの日記。主に思ったことやガジェットについて

混戦(18)

ブラック・アウト、速度を維持したまま機首を反転。
大きな半円を描いてリヴァイアサン――コピーのブラック・アウト――に向かう。
リヴァイアサン、AMSを集束モードで射撃、ブラック・アウトを薙ごうとする。
黒の機竜は機首を水平にしたまま、スラスターを使って高度をずらして光の刃を回避しながら空対空ミサイル発射。
さらにリヴァイアサンはAMSでミサイルを切り裂いた。
爆発をシールドで突き抜けてリヴァイアサンは短距離空対空ミサイルを発射。
ブラック・アウトは加速を殺さぬよう緩やかな角度で上昇する。
その後ろをリヴァイアサンの放ったミサイル2発が食いつく。
エリスは装甲を切り離す。
後方に流れた装甲とミサイルが激突し爆発する。
AMSをリヴァイアサンに向けるが田辺は機体を左にブレイク。
虚空を白の光が薙いだ。
リヴァイアサンがAMSを作動させたのだ。
距離を取りながらブラック・アウトはAMSで応戦するが、リヴァイアサンのシールドに弾かれ、飛沫になる。
装甲には届かない。
左にブレイクするブラック・アウトをリヴァイアサンがスラスターを使った急旋回をして追いかける。
リヴァイアサン、ブラック・アウトの後ろを取ると搭載したミサイル一斉射。
計8発のミサイルがブラック・アウトに目掛けて加速する。
黒の機竜は左側のスラスターを噴射、機体がブーメランのように回転し、飛んでいく。
ミサイル群のうちの1つがブラック・アウトを追いかけようと機動するが、他のミサイルが追突し連鎖的に爆発する。
爆発の横をリヴァイアサンが加速する。
回転する黒の機竜の前に出る形だ。
それを待っていたと言わんばかりに黒の機竜は回転を止め、後ろについた。
ブラック・アウト、空対空ミサイル2発を同時発射し、速度をあげる。
リヴァイアサンのAMSの砲身が後ろに向き、空対空ミサイル2発に照準を定める。
黒の機竜はさらに速度をあげて、ミサイルの上方に出る。
2つの機竜の間を白の光が交差し、爆発が生まれた。
リヴァイアサンの放った光はブラック・アウトのミサイルに命中し、ブラック・アウトの放った光はリヴァイアサンの胴体を貫いていた。
黒い煙を噴き上げながら、リヴァイアサンは高度を下げていく。
ふいにリヴァイアサンの姿が消える。
ブラック・アウトのレーダーからも光学カメラからも消えた。
「何処へ消えた!?」
さらに周囲を覆っていた機竜の群れも消えている。
「索敵範囲を広げたが造反組以外の敵影は確認できない」
「終わったのか……?」
コントロールをエリスに譲り、田辺は目を閉じた。
「全く、疲れる奴だ」