wired raven : Automatic Wing

文字通りの日記。主に思ったことやガジェットについて

星の屑・その後(2)

着地と同時に女が取った行動は自動小銃2丁による連射撃だ。
女から見て右のオフィーリア、左のエプシロンに向けてそれぞれ17発。
二人の身につけていたシールドジェネレータが作動、周囲のエーテルを防護の力に変換する。
赤いドレスの女が弾を打ち尽くすと周囲は静かになった。
「あなたが犯人ですね」
オフィーリアの声に彼女は何も返さなかった。
その代わりに両の手から銃を手放して、銀色に光るナイフを握る。
オフィーリアが銃を向けるよりも赤のドレスが先に動いた。
狙いは魔術師のエプシロンだ。
撃とうにもこの近距離で撃てば貫通してエプシロンにも当たってしまう。
高い金属音が響き、女は跳躍、オフィーリアから見て右手のコンテナに静かに飛び乗った。
「そう簡単にやられるわけないだろう」
手には長杖を握ったエプシロンが冷静に述べる。
「魔術師なら肉弾戦に弱いと思ったのかい?」
ドレスの女は彼を威圧的に見下ろしたが、動じずに青髪の青年は続ける。
「良い判断だけど、1つ誤りがある」
先と同じ調子で、
「詠唱は声だけではないことだ」
女の立つコンテナから直径1m、高さ5mのオレンジ色の火柱が吹き上がる。
が、火柱はスカートの裾を軽く焼いただけで直撃はしなかった。
後ろに跳躍したからだ。
「補足があります」
女は声を聞いた。
位置は煙の向こう、真正面からだ。
「実は、さっきのは演技だったんです」
言葉が終わるよりもはやく、オフィーリアは狙撃銃の引き金を絞った。