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「営巣地の爆撃か。あまり、気乗りしないな」
田辺はシートに寄りかかった。
それも、頭の後ろで手を組んだ姿勢で、当然ながら操縦桿からは手が離れている。
「歩兵の楽しみを奪う可能性があるからか」
とエリス。
「そうだな。それと、情が移ったのかも知れん」
「人間と行動が似ている部分は多い」
「行動が人間に似ているのは大きいな。嫌な予感がする」
「予感か」
「そうだな。爆撃されたら報復に出る可能性もある。人間っぽいなら十分に考えられる」
通信を告げる電子音が響いた。
「田辺、彼らの方が一枚上手だった。OP-12からOP-15がコボルトの大群に襲われた。2時間後に第256砦に到達する」
「面白くなってきたな」
ブラック・アウト、右に大きく反転。
黒の機体が加速する。