「で、なんだこのレポート」
「秘密裏にやるよう頼まれた仕事」
「それをなんで俺が突っ込み入れなきゃいけないんだ」
「それはあなたが私の助手だから」
「助手にも黙っておくべきだろ」
「あなたも随分と小さくなったわね。ハガラズ」
「最初に無神経、無配慮だとほざいたのは何処の誰だ」
「私」
「テメェ……。なぁ」
「何かしら。MBS搭載アンドロイドの将来予測がそんなに不思議?」
「何が悲しくってこんな悲観的予測なんだ?」
「作戦部主導のものだから」
「はぁ!?」
「次の代表者会議で潰したいようね、私たちを」
「何でそんなもんに協力してるんだよ」
「会議の時はこれを出すつもりだから」
「……こいつはこいつでゆがんでないか?」
「それはあなた次第よ、ハガラズ。あなたはどちらが正しいと思う?」
「両方とも正しいとは言えないな。まだ、悲観的な方が信じられる」
「あなたが戦友すら信じられないとはね」
「……」
「正しいのは楽観的な方。彼女のことを信じてあげたらどうかしら」