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Xperia 1 VIの長期レビューというか振り返り

半年ほど前に購入したXperia 1 VIの長期レビュー。

最初のレビュー: Xperia 1 VIレビュー - wired raven

ディスプレイ

明るさ

屋外で使うときは自動的に輝度をあげるので直射日光下でも見やすい。

屋内では照明に応じて自動的に明るさを調整する。もっと暗くしたい場合は画面上部からコントロールパネルを開いて調整できる。

リフレッシュレート

可変リフレッシュレート対応なので、ゲーム用に高いリフレッシュレートを要求する場面では滑らかに動き、そうではない場面では程々に抑えられている印象。

有機ELとチューニングのおかげで、色もコントラストも鮮やか。忠実さ重視のクリエイターモード、色の鮮やかさを楽しみたいスタンダードモードの2種から選べる。スタンダードモードでアプリに応じて、クリエイターモードに自動切換えにするオプションを有効にしている。

形状など

スピーカー穴やマイク穴、カメラはディスプレイの外にある。画面が欠けてないのでコンテンツに集中できる。

ソフトウェアアップデート

どれぐらいの頻度で配信されるのか少々気になっていた。履歴を見ると、SIMフリーモデル、キャリアモデルともにほぼ月1でセキュリティパッチと不具合の修正を含んだアップデートが配信されている。直近だと画面のチラつきを抑える不具合修正が行われた。

2025/01/10 に初のOSバージョンアップで Android 15 が配信された。OSバージョンアップの他に動画撮影機能の強化が行われた。

OSバージョンアップ3回、セキュリティパッチ4年間提供とのこと。単純計算で Android 17 まで、セキュリティパッチ提供は2028年までと長く使えそうだ。

パフォーマンス

日常使いで不満を覚えたことがない。

あえて言うなら原神の更新後、シェーダーコンパイルの待ち時間が長いことぐらいか。iOS版ではないので、AndroidかSnapdragon固有なのだろうか。原神自体はデフォルトの30fps、画質高で10分ほど狩りをするとじんわり熱を持つ程度。

発熱を抑えるためのチューニングとベイパーチャンバーが効いている。

カメラ

白飛びしやすいのでどうしたものか、と悩んでいたのだが、撮影モードで1回タップすると、ホワイトバランスの調整スライダーが出てくると教わって解決。

Proモードだとより詳細な設定ができる。いまいち使いこなせていないが作例を見ると、設定次第ではもっと綺麗に撮影できそうだ。

ものをアップで撮れるテレマクロモードは細かい印字を確認するにも虫眼鏡のような使い方もできる。

テレマクロ

テレマクロモードでチーズたっぷりのハンバーガ

広角レンズ

広角レンズで遠景をぱしゃり

オーディオエフェクト

目玉機能の一つであるオーディオエフェクトは音楽と動画によって使用するエフェクトが自動で切り替わる。

これが使いはじめの頃はよく判定を間違えて、音楽再生に動画向けのエフェクトを使ったりしていたのだけど、アップデートで判定が正確になった。

音楽は音質重視のDSEE Ultra、動画は立体感重視のDolby Soundが選択されている。

スピーカー

小さい筐体なのに広がりの音で鳴らしてくれる。耳が慣れたのか、Dolby Soundのおかげか、動画なら本体のスピーカーだけでもいいか、と思えてきた。

オーディオジャック

3.5mmのオーディオジャックを搭載している。

手持ちのイヤホンをいくつか試した。ホワイトノイズは聴こえないのは素晴らしい。

サイドセンス

右側面にあるバーをフリックして、任意のアプリを立ち上げたりできる機能。

  • 内側にフリックで画質や音質の設定が変更できるダッシュボード
  • 上方向にフリックでよく使うアプリを呼び出すアプリランチャーメニュー
  • 下方向にフリックでアプリを組み合わせて同時起動するマルチウィンドウメニュー

に設定している。

マルチウィンドウは自動周回するゲームを操作するときによく使う。

WF-1000XM5との組み合わせ

同じメーカーの組み合わせなら安定するだろう、と期待していたが、どうも相性があまり良くないように見える。何かの拍子に接続が途切れる。他のレビューでも途切れる問題は言及があり、何か問題を抱えていそうだ。ファームウェアのアップデートで対応されると信じたい。

接続には低遅延が特徴のLE Audioを使っている。動画を見る分には映像と音のずれは気にならない。音質の観点で言えば、LDACなどと比べると不利、機能面でもマルチペアリングが使えないなど制約があるのが少々残念。

安定して稼働しているときは気持ちよく音が楽しめる。自分好みのイコライザ設定を見つける機能を活用するといい感じのプリセットが作れる。ただ曲によって相性があるため、いろんなジャンルを聴く人は苦労するかもしれない。

通信安定性

モバイル通信はiijmioのDプランを契約している。電波が拾えなくなるといった場面は遭遇していない。Dプランだとトップスピードが出にくいこと、docomo回線の品質は目下改善中なのもあって、本領発揮できているかはわからない。

家のWi-Fiは6Eで、Xperia 1 VIはアップデートでWi-Fi 7に対応している。こちらも本体の性能を活かしきれる環境ではないのだけど、起動直後でも安定して繋がっている。

電池持ち

電池持ちは相変わらず良好。輝度の自動設定が何かのタイミングで外れるのでその点だけは注意がいる。

音楽再生や動画再生に数時間時間使って、残り70%程度と電池持ちはよい。軽い使い方であれば2日は充電しなくても使えそう。

充電方法

充電方法はQi充電と有線の両方に対応。端子の耐久性が気になるけど、有線で充電をしている。

Qi充電は充電速度が足りないのと、放熱のためかケースを外す必要があるため見送り。ケースなしで使うなら、ありなのかもしれない。

指紋認証

精度は良いと思う。両手の親指と人差し指を登録すると認証がスムーズになる。

ケース

ケースは純正ケースに落ち着いている。スタンドもついているし、側面が覆われていない分、放熱性に優れていると思う。

MagSafeリングの取り付けと失敗

純正ケースにMagSafeリングを貼りつけるチャレンジを2回やって、2カ月程度でMagSafeリングが脱落するのであきらめた。より強度の高い粘着テープを組み合わせて成功している例もあるのだけど……。

厄介なのはQi充電のコイルがやや下側にある点こと。iPhone向けのMagSafe充電器にあわせれば充電はできるが、スタンドに固定したときのバランスが悪くなる。スタンドを付けたときの安定性を重視すれば、Qi充電の効率が悪くなるかできなくなる。

ノート

こんな人におすすめ

  • Android機で動画や音楽、ゲームを楽しみたい人
  • OSバージョンアップやセキュリティ更新の期間を重視する人
    • Pixelシリーズにはかなわないが

気になるところ

  • 値段がやや高い
    • 性能を見るとそんなにおかしくない価格だけど、同じSoCを採用したZenfone 11 Ultraなど安い機種も存在する。スペックからでは読み取れない差がもあるので、実機レビューなど参考にしながら選ぶとよいだろう
    • キャッシュバックキャンペーンのタイミングを狙うのも手か

メモ

iPhone 16 Proをメイン、Xperia 1 VIをサブに使っている。これはiOSAndroidのハイエンド対決をしたかったからで、普通に考えたらどちらだけか所持していればいいと思う。

iPhoneは自動的にいい感じにする設計思想、Xperiaはマニュアルでいい感じを目指す設計思想のように思える。写真アプリの作りにその姿勢が表れていて、Xperiaの写真アプリの設定項目量はかなり充実している。いわゆる撮ってだしもできる。単体で凝った撮影もできる。補正なしで撮影して後で現像もできる。iPhoneは撮ってだしか補正なしで撮影して現像の2択と割り切り。

この小さいものにごりごりに詰め込もうとする姿勢はソニーだと感じられて面白い機種だ。公式サイトのインタビュー記事を読むとさらに面白くなる。