wired raven

文字通りの日記。主に思ったことやガジェットについて

iPhone Airのしばらく使った感想

例によってこの記事は自腹で買って、書いている趣味の記事です。

ベンチマークスコア

再起動してからしばらく時間をあけてGeekBench 6で測定。

CPU

  • Single-Core Score: 3602
  • Multi-Core Score: 9091

Single-Core ScoreはM2搭載のMacBook Airを超えるのがすごい。

iPhone 16 Proが 3311 / 8073 だったから性能はあがっている。

Compute

  • Compute API: Metal
  • Compute Score: 38102

ベンチマークスコアのメモ

iPhone 16 Proが32700で大きく性能向上している。コア数が少ない分だけ不利だと思っていたのに意外。

ベンチマークのスコアだけ見るとiPhone 17 Pro Maxを上回る時もある模様。ただ、冷却性能はProシリーズに比べると弱いので、ベンチマークを数回繰り返せばスコアは大きく引き離されると思う。

ストレステスト

ベンチマークを数回繰り返したらどうなるのか知りたいので、実際に測ってみることにした。

  • ツール: 3DMark の Wild Life Stress Test
  • 室温: 28℃。
状態 最高スコア 最低スコア 安定性 バッテリー消費 FPS
ケースなし 10,017 8,885 88.7% 10% 28 to 62
ケースなし + ハンディファンで冷却 10,017 9,976 99.6% 10% 41 to 63

背面にファンの風を当てるとスコアとFPSの振れ幅小さくなった。

一定温度に達すると、クロック数を落として温度を下げる制御がされているのは間違いない。

触った印象、プラトー周辺はもちろん、ディスプレイ、上部と左右のフレームも熱を持った。しかし、下部のポート周辺はひんやりしていた。

グラフェンシートを使って両面とフレームにうまく熱を逃がしているようだ。

AI性能

再起動してからしばらく時間をあけてGeekBench AI で測定。

  • Framework: Core ML
  • Backend: Neural Engine
  • Single Precision: 4962
  • Half Precision: 34901
  • Quantized: 48976

iPhone 16 Proは 4600 / 33149 / 46674 と微増といったところか。

Apple Intelligenceが拡充してくるとこの性能も活かされるはず。

カメラ性能

Proシリーズからの乗り換えで一番の懸念点。

普段の自分の使い方は、

  • QRコードの読み取り
  • ご飯の撮影
  • 遠くの撮影(1倍)

16 Proに慣れていると被写体との撮影距離を少し考える必要があるぐらい。

倍率2倍にすると意外と近くで撮れる。

切り出して拡大しているから画質の劣化は避けられない、とはいえ、SNSにアップしたり、記録として残す分には事足りる。

暗がりでの撮影は光源が近いとゴーストが入る。こればかりはどうしょうもなさそう。

ネット速度

Wi-Fi

  • 測定方法: SpeedTest
  • Wi-Fi 6E
  • 回線: CATV
機種 ダウンロード アップロード
iPhone Air 484Mbps 63Mbps
デスクトップ機(有線LAN) 487Mbps 65Mbps

有線とほぼ同じ速度が出ているのは素晴らしい。

モバイル

キャリアはauau 5G Fast Lane契約済み

場所 ダウンロード アップロード
屋内(鉄筋コンクリート 39Mbps 3Mbps
屋外 155Mbps 18.7Mbps

意外と出そうで出ない速度、住宅地だからか?

ナビアプリを使ったりSafariブラウジングする分には十分な速度だ。

軽さと持ちやすさ

一週間ぐらいで慣れるだろう、と思ったらそうでもないようだ。

手にもって使うときはもちろん、ポケットやサコッシュに入れたときの感覚が違う。

特に後者は差が大きく、荷物削って身軽になりたい人たちの気持ちが少しわかった。

ケースに迷う

rethink の iPhone 15 Pro Max 用の Lim Phone Sleeve で何とかできるかな、と思っていたけど、さすがにサイズが違いすぎるので扱いにくい。

純正クリアケースが軽く、黄変もしにくいそうなので購入した。

ポケットに入れるとほこりが入りやすく、掃除のために脱着したら傷をつけてしまった。頻繁に着脱したり、変なMagSafeアクセサリを使わなければ意外と、傷は目立たない代物なのではないだろうか。

ほかのケースも買って試したりしているけど、さすがにケースだけで40gになると軽い本体の意味がない。軽くて好みに合うケースを求めてふらふらしている。

スピーカー

音量も目覚ましになるぐらいの音量はちゃんとある。

音自体は高音と低音が弱く、中音がしっかり鳴っている。よく言えば人の声が聴きやすい。

ただ、動画や音楽、ゲームを楽しむには力不足。

大きなディスプレイ

ブラウジングするときや動画を見るときはもちろん、ソフトウェアキーボードで表示領域が狭くなるテキスト入力でも威力を発揮する。

メモリ増加の恩恵

複数のアプリを切り替えても、アプリの再読み込みや立ち上げが起きにくい。

メモリを大量消費する写真撮影の後でも普通に使えるのは便利。

バッテリー持ち

最初のレビューからあまり変わらず。

普段、家で使うときはだいたい50%弱消費ぐらいで済んでいる。

出かけの一日で使ってみた

朝の9時に充電器から外して、音楽再生、ブラウジング、ナビなどに使って、23時で24%ぐらい。

  • 画面輝度 50%
  • 常に画面オン
  • 電力モード: 適応型電力制御(適応されたという通知はなかった)
  • 画面作動: 3時間24分
  • 画面待機: 12時間22分

公共交通機関で長時間移動するときはモバイルバッテリーか何かで充電する必要がありそうだ。

ナビアプリを動かし続けているとケースをつけていてもほんのり温かくなる。

3Dゲームをやっているとプラトー部分からじんわり熱が広がってくるけど、短時間なら不快に思うこともないだろう。

写真を数枚とっていると熱を感じたものの、持っていても不快とは思わないレベル。

Bluetoothオーディオ

AirPods Proで音楽再生した感じでは室内でも雑踏の中でも途切れなかったから安定性は高いと思う。

ゲームをやったり、動画を見る限りでは、遅延を感じなかった。

USB 2.0 と DP Alt Mode の未サポート

データ転送はネット経由、映像出力もしないので問題なし。

仮にTVに映すにしてもAirPlayに対応していればいける。

有線接続してOSのアップデート、ほかファイル転送を考えている人は要注意。

電話付き小型コンピュータ

ゲーム特化のスマートフォンを電話付きゲーム機と呼んで思いついた。

iPhone 17や17 Proが電話付きカメラなら、電話付き小型コンピューターがAirなのだろう。

PDAを好んでいた人には相性いい機種だと思う。

雑感

順当な進化だと思う、と書けないiPhone

iPhone 16 Proからの乗り換えだと驚きの連続だ。

ディスプレイは大きくなって、SoCの処理性能も向上、本体は薄型化と軽量化、バッテリー容量は少ないけど同じぐらいの稼働時間。

高度な写真や動画撮影機能、USB 3の高速転送がなくても困らないのは意外な気付きだった。

写真や動画を撮影するのも再生して楽しめるのが17。

より本格的に撮影したいなら17 Proシリーズ。

写真や動画はほどほどに処理性能とディスプレイの大きさを求めるならAir

薄いのに一番頑丈で、修理しやすいと評価される。

見えるところから中身まで本当に一味もふた味も違う機種だ。