「アズ、上です」
「りょーかい」
アルギズの言葉に軽く返事をしながら、アズはスティックを下、丸ボタンを押して後ろに回避。
彼のキャラクターが敵モンスターのジャンプ攻撃を避ける。
着地硬直で動かなくなっているそのモンスターの顔面にキャラクターが片手剣による斬撃を加える。
弱、弱、強、回避。
欲張ると手痛い反撃を食らうので手数で勝負だ。
アズは敵の顔面、アルギズは敵を後ろや側面から銃撃する形でゲームを進めていた。
パーティは4人まででプレイヤーの他にNPCもいれられるが、あえてNPCはいれなかった。
「味方に殺されるのは避けたいところだ」
「まったくです」
「っと、そろそろ、死ぬかな」
フィールドを走り回っていたモンスターが攻撃ですぐにひるむようになっていた。
体から紫がかった光のエフェクトが出る。
「部位破壊は肩がまだですよ」
「部位破壊報酬、そこはもらいたいな」
敵モンスターの攻撃モーションを狙って、二人のキャラクターが肩に攻撃を仕掛ける。
HPが零になるのが先か、部位が破壊されるのが先か。
「あきらめ悪いですね」
「ふたりともね」
と言葉とともに肩を破壊したというメッセージが出て、画面の視点が切り替わった。
キャラクターの背後からの視点から敵モンスターの死亡モーションをアップで映す。
「やってみるものだ」
「はい」
と画面内でキャラクター二人が倒れた敵モンスターに近づく。
四角ボタンを押すとキャラクターが剣先を前に構える。
剣の根の部分から龍の頭部にも似たものが出現し、口を開いた。
「いただきます」
アルギズとアズは同じセリフを口にし、四角ボタンを離した。
武器が敵の死体を食らう。
別のゲームで言うはぎ取りだ。
「次、アイテム回収。お堂まで走るよ」
「ほんと、あきらめ悪いですね」
「お互いにね」
並行して二人のキャラクターが疾走する。
カウントダウンはすでに10秒台だが、
「時間内に走りきれば余裕」
とアズ。
「ですね」
アイテムのある場所に到着した時にはカウンタがゼロへ。
続いて画面がホワイトアウトしていく中で、二人はアイテムを取得した。
「さて、欲しいものがでなかったのでもう1周するか」
「そうしましょう。物欲センサーは恐ろしいです」
「だね」
そして二人は取得した素材の整理と回復アイテムの補充をはじめた。
そんなこんなで
リハビリかねてちょろっと。
ずっと、リハビリしかしてないではないか、という突っ込みは受け付ける。
ちなみにネタは最近出たばかりのあれ。