2006-12-14 ■ ナンセンス works 「なぁ、カシス」 「何?」 「どうして嘘をつくんだろうな?」 「いきなりね」 「ちょっとした疑問って奴はいきなり出てくるもんだろ」 「自分を守る為、ではないかしら」 「そういうものかなぁ」 「少なくとも、一瞬は先送りに出来るわ」 「一瞬のためにそれよりも長い時間を潰すのは頭悪くねぇか」 「悪いのは頭ではなくて、弱い心よ、きっと」 「……なぁ、嘘ついた経験でもあるのか?」 「無いと言ったらそれこそ嘘になるわ。……自分自身に対して大きな嘘をね」